2015年11月ころだったでしょうか。

私が購入したボロ戸建1棟目の内見時のやり取りと、その時の写真がありますので紹介します。

この物件は、自宅から徒歩で10分かからない場所にあり、土地(上物あり)として350万で売りに出されていました。

 

外観の確認

近所だったこともあり、まずは物件写真とGoogleマップから場所を特定し、物件の外観を確認しました。

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舗装されていない公道に面した物件で駐車場はなんとか2台分ありそうです。

しかし全面道路が狭いため、なかなか車では入りづらそうな場所。

ぎりぎりだけど側溝に蓋をすれば問題なさそう。

基礎は問題なし。

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外壁にクラックがありましたが表面だけに見えたため、可能性ありと判断し、不動産業者さんに電話で内見の申し込みをしました。

ちなみに、これまでに問い合わせは1件、内見には至らなかった。とのこと。

また、物件のカギを売主さんが持っており、内見時に売主さんが直接持ってきてくださるという話でした。

売主さんと直接話せるチャンス物件です。

近隣の不動産屋さんにヒアリング

内見当日までに、近隣の賃貸仲介業者さんに電話でヒアリングをしました。

このあたりの戸建て賃貸需要はあるが、家賃は浄化槽を設置して頑張って5万円、4.5万円くらいが妥当。

汲み取りトイレなら4万程度とのコメント。

ちょうど先月、似たような戸建て物件(汲み取り)が4.2万で決まったとのこと。

内見当日

内見には、工務店の方と一緒に伺いました。

約束の時間に物件に到着すると、営業担当者さんと売主さんとその息子さんはすでに到着済み。

丁寧にごあいさつし、お話しながら内部を見せていただきます。

売主様はかなり年配の方(80代?)とでしたがとても元気なご老人でした。

妹さんが亡くなって相続したが、ご自身はすでに別の場所に家をお持ちで、この物件に来ることもないし税金も掛かるため手放したいとおっしゃってました。

「こんな家誰も買わんじゃろ」とは売主ご本人の言葉です。

なるほど、指値は効きそうな感じ♪

内部の状況確認

物件の案内は息子さんがしてくださいました。

ただ・・まず玄関を入ると強烈な刺激臭!

・・どうも原因はこのトイレ。

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いわゆるぼっとん便所なのですが、臭突(建物の外に立つ、臭気を逃がすための煙突のようなもの)が壊れており、建物内部にニオイが充満しています。。

こういうマイナスポイントは、正直に感じたことをしゃべります。

「うわー、結構な匂いですね」

また、各部屋はかなり荒れており、残置物であふれかえっています。

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↓天井もヤニで色が変わっています。

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↓キッチンはシステムキッチンなのでプラスポイント。ただしコンロは使えそうになく、またビルトインタイプの乾燥機も故障していました。

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↓見た目ではわかりませんが、キッチンの床はふわふわ。IMG_0394

息子さんと一緒に「うーん・・床は全交換必要ですね」と確認。

ただ、根太(ねぶと)や束など木材部分はしっかりしていたので、表面の床材だけの交換で済みそうです。

床下収納を開けて、床下を見させていただきましたが、問題無しでした。

ちなみに通常、根太は約30センチメートルおきにあります。

ですので、床を丁寧に踏んで確認していけば、床板が悪いのか、根太など下地が悪いのかはだいたいわかります。

↓お風呂は蛇口が今風なのでプラスポイント。床が傷んでいますが壁は使えそうな感じでした。

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↓しかし脱衣所とお風呂の境が湿気でふわふわボロボロ。今にも抜け落ちそうな感じです。ここは下地から交換する必要がありそう。。

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売主さんの息子さんと一緒に床を踏みながら、「ここは腐ってますね」と確認。

こんな感じで全室確認中に、2階の屋根に雨漏りの痕跡を確認。(写真が無いですが)

私:「雨漏りの物件は買わないことにしてるんですよ。。」とお話しすると、

息子さん:「屋根は2年前にすべて修理したんです。」との反撃。

その当時の工事前後の写真をご持参いただいていました。

私:「であれば大丈夫そうですね」

念のため点検口から天井裏も確認させていただきました。

売主さんと話すと、どの部屋をどういう用途で使っていたか?など生活のイメージがつきやすいのも良い点ですね。

購入金額についての相談

しかしさすが格安ボロ物件、土地として売り出されている理由がよくわかります。

修繕費用は掛かりそうですが、致命的な欠陥は無い。

息子さんに伝えます。

私:「私はこの物件を賃貸に出したいと考えています。前面道路が狭く車の出入りが難しいので、この地域では不利な状況ですが、小学校が近く静かな環境ですから、家賃を低く設定すれば住んでくださる方もいらっしゃると思っています。家賃を低く設定したいのですが、床や壁、建物の痛みを考えると、貸し出せる状態にするまでに多額の費用がかかりそうです。購入金額をかなり抑える必要がありそうです。」

息子さん:(営業担当者さんのほうを見ながら)「私どもとしてはマイナスにならなければ構わないと思っています。以前市役所にこの物件を寄付しようとしたのですが、断られました。また近くの大学に学生寮に使えないかと寄付しようとしたのですが断られました。とにかくマイナスにならなければよいので検討してください」

営業担当者さん:「境界の確定と残置物の処理はこちらで行う予定です」

私:「そうですか、わかりました。計算して金額を出してみて、また連絡差し上げますね。前向きに検討するつもりです。今日は遠いところありがとうございました。」

その後、営業担当者さんと二人で内緒話をしました。

私:「このあたりの家賃相場は4.5万程度みたいなんです。ざっと見積もったところ、希望利回りを満たすためには、おそらく100万円を切る価格を提示することになると思いますが・・大丈夫ですかね。」

営業担当者さん:「このあたりはそんなに安いんですね。。売主さんは以前からマイナスにならなければよいとおっしゃってましたので、リフォームの見積もりをしていただいて購入可能な金額を提示していただければと思います。」

私:「わかりました。また連絡しますね」

そしてこの日は、再度売主さんに、ご足労いただいたお礼をして別れました。

長くなったので次回に続きます。

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