前回の記事に引き続き、私が1棟目購入前に行っていた購入物件の選び方の話です。
ここまでで、購入候補物件をリストアップするところまで書きました。
今回は、不動産屋さんへの問い合わせ。
・・・ではなく、問い合わせ前にもう1つだけ調べていたことを紹介します。
物件情報を問い合わせる前に業者選び
前回の記事のやり方で物件の検索を行い、利回りの取れそうな物件を発見すると、すぐに不動産業者さんに問い合わせて内見したい気持ちになるのですが、
ぐっと我慢してその前に、
元付業者(物元とも言います)を探しましょう。
元付業者とは、売主さんから直接物件の売却を依頼された不動産屋さんです。
なぜ元付業者を探すの?
元付業者を探す理由は、ひとことで言うと、より安く買うためです。
不動産売買の構造
ここでちょっと、知らない人のために、不動産売買に関わるプレイヤーについて書いておきます。
不動産を買う時に間に入ってもらう不動産屋さんには、2種類あります。
元付け業者と、客付け業者です。
- 元付け業者:売主から直接、物件の売却を依頼された不動産屋さん
- 客付け業者:元付け業者が持つ物件を広く紹介して、買主を探す不動産屋さん
そして、売主と買主が売買条件に合意して契約を結ぶと、元付け業者は売主から、客付け業者は買主から仲介手数料を受け取ります。
元付け業者さんは売主と直接コンタクトを取れますし、売主と友達のこともあり、売主の事情に詳しいですし、より高く売ってあげたいと思っていることが多いです。てことは、売主の味方になる場合が多い。
逆に客付け業者は買主の味方になってくれる。
と思ったらそうでもないんです。
それは、元付け業者さんと客付け業者さんは、同じ業界にいますから、付き合いがあったりするんです。
こんな事情があると、一見さんのあなたが大幅な指値をしても、客付け業者から元付け業者へ、その話が伝わらない場合があります。
せっかく欲しい物件を見つけても、売主に話が伝わらないのであれば意味がありません。
元付業者にさえ届かないのであればなおさらですよね。
このような、売主との間にある壁を少しでも減らすため、元付業者に直接アタックしたほうが良いのです。
ということで私は、物件情報を直接問い合わせる前に、元付業者さんを探すようになりました。
そんな悠長なことしてたら別の誰かに買われちゃうんじゃないの?
そんな悠長なことしてたら別の誰かに買われてしまうかも?
自分が良い物件と思う物件ほど、気持ちは焦ります。
でも大丈夫。
あなたが探している物件は、長年売れ残った超が付くほどのボロ物件。
そう。基本的に競合するような購入者はいません。
逆に、誰も目をつけないからこそ安く買えるわけです。
元付業者に問い合わせるメリット
上に書いたものも含めて、元付業者さんに仲介してもらうことのメリットはいくつもあります。
- 購入意思が売主さんに伝わりやすい
- 売主さんの状況(売却理由や状況など)に詳しい
- 物件の状況(固定資産税評価額とか修復歴や居住歴など)に詳しい
- これまでの問い合わせ内容を把握している(過去に問い合わせが何件くらいあったとか、いくらの指値がだめだったとか)
- 内見時に売主さんが自らいらっしゃ場合がある
この最後のメリットが強烈で、私の1棟目の物件がまさにそうでした。
売主さんと一緒に建物の中をあれこれ見ながら、どの部屋をどういう風に使っていたとかいう話ができますし、
あそこがひどい、あれもダメだ、リフォームにお金がかかりそうなど、物件に対するダメだしが直接売主さん自身の耳に入りますし、
売主さんがどれくらいの金額で売りたいとお考えか、直接聞くことだってできちゃいます。
とにかく得られる情報が多いですから、必ず元付業者さんをぜひ探してみてくださいね。
元付業者の探し方
じゃぁ元付業者をどうやって探すのか?
って話です。
以下は、私がやっていた元付業者さんの探し方です。
確実な方法は私にもわかりませんが、結構な確率で見つけられる方法を紹介します。
やることは簡単です。
まず、その物件が「不動産ジャパン」に掲載されているか確認します。
「不動産ジャパン」に掲載された情報は、元付業者が、「レインズ(不動産屋さん同士が共有する物件データベース)」に載せた物件だからです。
不動産ジャパンに掲載されていれば、そこに記載された不動産屋さんが元付業者です。
もし載っていなければ、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、「物件住所(わかっているところまで)」+「価格」をキーワードにして検索します。
きっと検索結果にその物件の情報が表示されます。
この検索結果から物件ページに飛んで、「(専属)専任媒介」とか「一般媒介」と記載されていればその不動産屋さんが元付業者さんです。
- 専属専任媒介/専任媒介・・・不動産売買の仲介を1つの不動産会社のみに依頼する契約
- 一般媒介・・・不動産売買の仲介を複数の不動産会社に依頼することができる契約
「専任媒介」「一般媒介」の文字がみつからなくても、
大手の不動産情報ポータルサイトではなく、個々の不動産屋さん自身のホームページが見つかることもありますし、
多くの不動産ポータルサイトに同じ不動産屋さんの名前ばかり出てくるようなら、それが元付業者さんの可能性が高いです。
けっこう簡単ですから、ぜひ元付業者さんを探してみてくださいね。
以上、1棟目購入前に私がやっていた、物件情報を問い合わせすべき不動産屋さんの選び方でした。
これは値引き交渉時にかなり大きく影響する知識ですね!
中古戸建狙っていくなら、専任媒介狙っていくようにしたいと思います。