前回に続き、10か月滞納の入居者さんへの対応の話です。

最初から読む方はこちらからご覧ください↓

10か月分の家賃を滞納した約束を守れない入居者対応

前回は、10か月もの滞納に至った状況を書きました。

今回は、これを踏まえてどのように対応していくか?

これを決定するために行った情報集めについて書いてみようと思います。

目標設定

滞納者は10か月も滞納していますが、不動産屋の情報によると契約者は入院中(どこに入院しているかわからない)

そして連帯保証人に至っては不誠実そのもので、これまで何度催促しても電話にも出ず折り返しも無い状況。

今どこに住んでいるのかもわからない状況。。

これはもう滞納分を支払う気は無い(もしくは支払えない)のは容易に想像できました。

となると、我々の目標はただ1点に絞られます。

それは、可能な限り早く退去(引き渡し)してもらうこと。

滞納金の支払いはそのあとしつこく追いかけていけばいいかなと。

となれば、裁判、強制退去の手続きを踏むことを想定した動きを取らなければならないと考えました。

司法書士への相談

で、前回記事にも書きましたが、司法書士の無料相談を使ってみました。

事前に電話で内容を話して、持参物として指示されたものは、

  • 契約書
  • 固定資産税評価額がわかるもの

の2点でした。

なぜ固定資産税評価額が必要か?を聞いてみましたら、

司法書士が代理訴訟可能な簡易裁判では、その訴額(訴訟の目的となる財産)が140万円以下に限られますが、

建物明け渡し請求の訴額は、建物の固定資産税評価額を賃貸中の面積で割り出して算出するから、

その訴額を計算するため(司法書士が代理できるかどうかを確認するため)

だそうです。

後で調べたら、

訴額は、賃貸中の面積で割り出すのではなく、固定資産税評価額の半分とする

と説明しているホームページが多いようですね。。

実際に訴訟を起こす段階になったら、正確に調べる必要がありそうです。

さて、相談内容についてですが、

上記の固定資産税評価額、そして契約書の内容を確認していただき、

どういう流れに持っていきたいか、という話をさせていただきました。

そしていただいたアドバイスが、以下です。

  1. 契約書の内容から、「1か月滞納の時点で催告したうえで契約解除できる」と記載があるので、契約解除の通知を行う前に催告する必要がある
  2. なので、まずは内容証明郵便で、催告と契約解除予告の通知を行ってください
  3. 1週間程度の期限の猶予を与えて、それまでに全額支払わない場合は改めて通知することなく契約を解除します。と書いてください。こうすることで、契約解除の通知を改めて出す必要が無くなります。お金かかりますからね。
  4. 内容証明郵便で送った手紙は、その後の訴訟に至った際に、証拠資料として使うことになりますから、自分に不利な内容は書かないでください
  5. 具体的には例えば、「家賃は払わなくていいから立ち退いて」って書いてしまうと、訴訟をした際に裁判所が家賃については免除することが前提となってしまいます。
  6. 訴訟、強制執行を行うと、費用が結構かかるので、示談に持っていく方が早く解決する可能性が高いので、連絡くれれば話し合う余地はあるよと書きましょう。
  7. 契約者本人と連帯保証人へ同時に出しましょう。同じ文章で二人に出せば、安く済みますよ。
  8. 司法書士や弁護士に内容証明を依頼すると、4万~5万はかかるとおもいますが、自分でやれば数千円です。
  9. ただ、訴訟になったときに依頼するつもりがあるなら、内容証明の段階から依頼した方が良いです。
  10. 途中で依頼すると、内容証明の記載に行動を縛られるし、内容証明自体も裁判を想定した良い文章を書いてくれますから。
  11. ただ、通常、3か月滞納すると、賃貸人と賃借人の間の信頼関係は崩れたとみなされるため、訴訟に至った場合はほぼ確実に勝てるでしょうから、ご自身でやっても良いと思います

こんな感じのアドバイスを、約50分の中でいただくことができました。

もちろん、自分でやる選択をしました。

おそらくこれから何度も出会う問題ですから、経験値を積んでおきたいですよね。

仲介不動産屋さんへ相談

その後、仲介不動産屋さんへ行きました。

この不動産屋がけっこう怪しいタイプというか不動産屋の悪いイメージそのままの感じの人でして・・

何を言ってものらりくらりと仕事をしないんですよね。

ちなみに、こんなルックスの方です。(めっちゃそっくり!)

geira

そこで聞いた話は、こんな内容でした。

  1. その滞納者は、他にも物件を借りていて、滞納している。
  2. いずれも契約者の名前で契約し、娘が連帯保証人となるパターンで、私たちの物件を含めて4件も借りている
  3. そしていずれも、ごみ屋敷化している
  4. 最近、そのうちの1件で、娘(連帯保証人)と大家が偶然出会うことがあり、話し合いの結果、立ち退くことになった。
  5. そこでは、滞納金もすべて清算することになった
  6. 契約者(おばあちゃん)は、以前はアパート経営をやっていた。再開発の際に物件を売却して部屋を借りたので、お金は持っているはず。
  7. 連帯保証人は生活保護を受けているが、契約者のおばあちゃんのお金を自由に使っていると思う
  8. ま、こんなことがあったので、直接会って話せば滞納分も支払って退去してくれると思っている。
  9. その不動産屋さんがおぜん立てをするので話してみてほしい(次の土曜日で調整する)
  10. それから、元々大家をやっていたので、滞納や裁判も慣れているからか、滞納してたら訴えられるよと言ってもあまり効果が無かった。
  11. 契約当時、契約者は同席していなかった。連帯保証人が契約者欄も書いた

・・・

元大家なのに滞納してごみ屋敷化して、しかも法的処置もどんとこい!なんて、

めちゃくちゃ悪質ですね。。

とりあえずこの場は、話し合いの場を作るというのでそれはお願いして、

それから、内容証明を送るときのために、今どこに住んでいるのかを教えてもらって帰りました。

ただ、当然のように、話し合いの場が設けられることはありませんでした。

あー、もう!

ただ、滞納家賃はあきらめてもいいからとにかく退去してもらおう、

という目標から、

退去&全額回収+アルファを目標にしようと思ったのでした。

あてはないんですけどねw

つづく・・→滞納者に内容証明郵便を送った話

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